東新活動事例4 車載型除染装置ランドセーバー
車載型除染装置ランドセーバー
日本を揺るがした、放射能汚染。
依然として進まない除染作業。
東新は、モノづくりでこの問題の解決を試みています。
除染の現状
通常、除染作業は以下のプロセスで行われます。
①汚染された土地の地表を削り取り、フレコンバッグへ詰め込む。
②フレコンバッグを処理場へ運搬。
③処理場にて処理・浄化。
④浄化した土壌を、元の土地へ還元。
①〜④のプロセスを終えて初めて『除染作業』が完了したと言えます。
しかし、依然として福島には、汚染土が詰め込まれたフレコンバッグが、いたるところに山積みになっています。現地では、除染作業員が地表から汚染土を削り取るものの、汚染された面積が大規模なため、処理場への運搬・処理が間に合っていない現状があります。
いくら地表から汚染土を剥がしても、フレコンバッグが山積みでは、その土地に人が立ち入ることは出来ません。
処理場への運搬、浄化を待っていては、除染が進まず、人が戻ってこない。
人が戻ってこなければ、復興も遅れてしまう…
処理場と同じような除染プラントを作っても、同じ問題を抱えるだけ。
必要な場所を、必要な分だけ、即座に除染できないだろうか。
そういった想いから生まれたのが、車載型除染装置ランドセーバーです。
「今」役に立つ除染装置を
研究者によって持ち込まれた除染技術をもとに、車載可能な除染装置を実用化。
『汚染土から放射性物質を分離する技術』を搭載し、現地へ直接赴いての除染活動が可能となりました。
ランドセーバー最大の特徴は、汚染土を運搬することなく、その場で処理可能なこと。また、浄化した土壌を、即座に元の土地へ還元できる点にあります。
まるで、移動する小型除染プラント。
『今』役に立つ除染装置、それがランドセーバーです。
除染技術をカタチにするために
ランドセーバーは、東新製作所が開発〜設計〜製造まで一貫して担当。
しかし、研究をカタチにするには、それだけでは不十分。
研究者と協力しながら、除染技術を確実に装置へ落とし込まなければなりません。
そのためには、地道に実施試験を行い、設計と製造を繰り返し、ブラッシュアップを行う必要があります。
現在も、現地での実施試験を繰り返しながら、日々装置の改良を行っています。
実施試験の結果が、即座に設計に反映され、間を置かずに製造部がカタチにする。
本当に必要なモノを即座に開発、常に改良。
実施試験・設計・製造が密に連動した東新製作所ならではのモノづくりです。