東新活動事例5 新型風力発電機の開発
良組立性で、低コストな風力発電機の開発
製造・組立に、高い精度が要求される風力発電機。
効率良く羽根を回転させるためには、精度の低い風車軸は許されません。
そういった風力発電の特性上、組立を現地で行うことが出来ず、設置場所が限定されてしまいます。
それが原因で、風車の開発・製造には莫大な費用が発生するのも風力発電機の特徴です。
これからのエネルギー問題に備え、広く普及されるべき風力発電機。
しかし現状は、設置場所も限られ製造コストも高い。
果たして、精度だけを追い求めた高コストな製品が、広く普及するのだろうか?
そういった疑問から、東新は『良組立性』『低コスト』な新型風力発電機の開発に取り組んでいます。
構造を見直し、風力発電機の常識を変える。
東新が開発している新型風力発電機は、風車軸に車両のドライブシャフト構造を応用しているため、軸に過度な精度を必要としません。また、組立構造にユニバーサルジョイントを用いることで、現地での組立が容易な設計となっています。
精度を要求しない設計により、製造・組立で過度なコストを抑え、場所を選ばず組立を行うことが可能に。例えば、今まで設置が難しかった雑居ビルの屋上にも、風力発電機を現地で組み立て、設置することが出来ます。
同等の発電能力をもつ発電機と比べ、1/10のコストで製造、組立が可能という試算もあります。
置場所の条件に合わせて最適な風力発電機を提案。
高い組立性、分解性を利用して、様々な展開が可能です。
例えば災害発生時。
電力の足りない地域へ、電力が充分な地域から発電機を分解して輸送。
現地で組み立て、緊急時に対応することも想定しています。
東新設計グループの秘密
東新は、様々な分野の設計者が集う設計グループを保有。
設計者が存分に能力を発揮できるよう、案件にあわせてグループ設計者をアサインし、プロジェクトを進めています。
一見、案件に対して分野の異なる設計者でも、視点を変えてプロジェクトに取り組むことで、既成概念を壊すアイディアが生まれます。
この新型風力発電機も、そういったアイディアの1つです。
今回の新型風力発電機を設計したメンバーは、車両駆動系部品の設計に携わっていました。
彼が設計していたのは、ドライブシャフトと呼ばれる車軸。その車軸は、ユニバーサルジョイントにより、多少軸がずれても効率的に回転する部品でした。
そこで培ったドライブシャフトの設計知識と特性を、風力発電機に応用したのです。
車と、風力発電機。
分野にとらわれていては、決して交わることのない2つの領域。
それら横断し、新しいアイディアを生み出し、実現化できるのも、東新の強みです。